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«タクシー台数減義務付け 自民、今秋法改正目指す»

タクシーの過当競争是正に向け、自民党がまとめたタクシー事業適正化・活性化特別措置法改正案の全容が16日、判明した。1台当たりの売り上げが 落ち込む都市部の事業者に対し、台数減らしを事実上義務付けたのが特徴だ。公明、民主両党と実務者レベルでは合意している。秋の臨時国会に議員立法で提出 し成立を目指す。

既存業者を保護する意味合いが強く、規制強化により新規参入を阻害すると指摘されかねない。利用者の利便性向上につながるか不透明だ。

タクシー業界は2002年に「小泉構造改革」の一環で新規参入や増車が原則自由化され、競争激化や運転手の労働条件悪化を招いた。09年6月に、 事業者間の協議で一斉に台数減らしを可能とする事業適正化法が成立した。同法の効果が限定的だったため、規制緩和のさらなる見直しが必要との判断に傾い た。

事業適正化法は、都市部を中心とする過当競争地域を「特定地域」に指定している。改正案では、地域内の事業者同士が首長らを交えた協議で、営業台 数の削減を盛り込んだ計画を作成するとした。自民党関係者は「過当競争に悩む業者側は横並びの減車に応じる」とみている。計画に基づく減車は独禁法の適用 除外と明記した。
中国新聞