J-CASTニュース 3月25日(日)
2012年4月から、タクシーがますます便利に利用できるようになる。東京無線協同組合がスマートフォンでタクシーを呼べるサービス「すぐくるタクシー」を開始する。
最短3回のボタン操作で、スマホのGPS機能により地図で現在地を指定するため、オペレーターを介さず、しかも自分のいる位置に、ほぼ正確にタクシーを呼ぶことができる。他のタクシー会社にも導入できることもあり、将来「流し」のタクシーはいなくなるかもしれない。
■手配して5~10分で到着する
国土交通省などによると、全国のタクシーは現在、法人タクシーが約6900社で約20万台、個人タクシーが約4万台(人)。合計約24万台が走っている。
このうち、法人タクシーには、路上でお客を乗せる「流し」と、無線による予約配車とハイヤーの3つの利用方法がある。スマホによる「すぐくるタクシー」 を導入する東京無線タクシーも1日2000~3000台を走らせているが、その多くが「流し」。同社は「営業所によっては、重点地区での客待ちや周回を指 示するようなケースがありますが、出庫後はほとんどが乗務員任せです」と話している。
一般的に、「流し」の実車率は4割程度で6割が空車で走っているとされるので、会社にとっては採算がよいとはいえない。経営が厳しくなるほど、「流し」は抑制傾向になる。
そうなると、お客が「流し」のタクシーがつかまえるには、繁華街やオフィス街などの特定の場所で待つか出向くしかなくなり、タクシーが拾いにくくなる。
「すぐくるタクシー」を利用すれば、東京23区と武蔵野市、三鷹市にいる東京無線のタクシーから最適な車両を簡単に呼べる。配車するタクシーが確定する までにかかる時間は20~30秒。配車されるのは約5分~10分で到着できる空車で、予約したタクシーの位置を地図で確認できるので、車両の到着を建物内 で待てるし、待ち時間のイライラも解消できる。台数や車種の指定も可能だ。
アプリケーションは無料。ただ、利用時には電話による配車と同様に、迎車料金300円が加算される。
東京無線タクシーは、「流しが減るかどうかは、まだなんとも言えませんね。ただ、いま居る住所がわからなかったりする人が、これまで以上にタクシーを呼びやすくなることは間違いありません」と、期待を寄せる。
■乗務員の「キャリア」がモノをいう?
「すぐくるタクシー」の注目度は高い。東京乗用旅客自動車協会は、「サービスが始まるところなので、まだ全体的な様子はとらえてないのが実情です」とい うが、東京都個人タクシー協同組合は、「(導入を)考えていないことはありません。導入しようという一部の会社に見学にも行きました」と話す。
個人タクシーも、事業協同組合を通じた無線による予約配車はあるが、「流し」が圧倒的に多い。なかでも、繁華街やオフィス街、ターミナル駅周辺に多く、それも長距離が見込める深夜に重点的に営業する傾向がある。
ある個人タクシーは、「運転中のケータイは禁止。地図を気にしすぎるのも乗務員としてはいいとはいえない」という。
また、法人タクシーの乗務員も「乗務員には、得意な地域をもっていたり、この時間にこのお客さんといった利用があったりするんです。(「すぐくるタク シー」が)便利なのはわかりますが、流しのタクシーがなくなってしまうことは考えられません」と、まだまだ乗務員のキャリアが「モノをいう」とみている。
配車場所を自動配車ってのは便利になってきますね。しっかしこれはドライバー側からすると強制配車で土地勘のない地域でされたら胃が痛くなりそうですね。配車される側の考慮が全くないというのも利用者にとってはどうなのかと思います。
そもそも10年以上タクシードライバーをやっていても土地勘のない地域はあります。得意、不得意という地域があるということです。(2000円以内ぐらいの距離が多いですが) 乗務員側にも優先度配車などの配慮が望ましいのではないでしょうか?まあお客様が気持ちよく案内して下されば問題はないのですが、いろんな方がおりますし・・・。「道わからねー奴など呼んでねーよ!」なんて言われると胃が痛くなりそうです。