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4月 2011 のアーカイブ

「想定外」という言葉が繰り返される福島原子力発電所の事故について、「実は『想定内』だった」との指摘が相次いでいる。マグニチュード9.0という規模はかつてないものだが、地震や津波が原発に被害を与える可能性は、すでに国会の場で複数回にわたって指摘されていた。だが、具体的な対策は取られないままになっていた。

国会で地震や津波についての質問していたのは、共産党の吉井英勝衆院議員(近畿比例)。京都大学工学部原子核工学科を卒業している。

「炉心溶融、論理的には考え得る」と答弁

吉井氏はここ5年ほどの国会質疑で、原子炉を冷やすための電源や津波の問題など、まさに今回の事故で発生した事象についての対策を繰り返し政府にただしている。

例えば06年10月27日の衆院内閣委員会では、外部電源や内部電源が使用できなくなった際に、

「ディーゼル発電機もバッテリーも働かなくなったときに機器冷却系などが働かなくなるという問題が出てくる。このときに原子炉はどういうことになるのか」

「機器冷却系が働かないと当然、崩壊熱の除去ができない。崩壊熱除去ができないことになったときに、核燃料棒のバーンアウト(焼損)の問題がでてくる。海外でそういう例もある」

と核燃料棒がダメージを受ける可能性を指摘。だが、原子力安全委員会の鈴木篤之委員長(当時)は、

「日本の場合は同じサイトに複数のプラントがあることが多いので、ほかのプラントと融通するとか、そういうような非常に多角的な対応を今事業者に求めている」

とした上で、「基準をさらに超えるような大変大きな地震」が来たときの影響を評価するように電力会社に求めていく方針を示すにとどまった。

さらに10年5月26日の衆院経済産業委員会では、電源が失われた場合、どのような事態が想定されるかについて「最悪の場合は炉心溶融」などと質疑。これに対して、原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は

「外部電源がすべて喪失されて、非常用の所内電源、ディーゼル発電機、隣の発電所からの電源融通もできないとか、いろいろな悪い事態が、非常に小さい確率ながらも一つ一つ、全部実現をして、それで外部電源が全部喪失されて冷却機能が失われるということになると、もちろんその時間にはよるが、長時間にわたると炉心溶融とかそういったことにつながるというのは、論理的には考え得る」

と、あくまで「論理的には」炉心溶融のリスクはあるということを認めている。

津波で冷却機能が失われるリスクについても言及

これに対して、吉井氏は

「外部電源が失われた場合を『頭の体操』で考えるだけじゃなしに、現実に起こっているということをまず考えなきゃいけない」

と警告していた。

それ以外にも、吉井氏は06年3月1日の衆院予算委員会で、津波で「引き波」になった際に、冷却水が取水できなくなって冷却機能が失われるリスクについても言及している。

このように振り返ってみると、今まさに福島第1原発で起こっていることは、「想定内」だったとの見方もできそうだが、東電側には、その認識は薄いようだ。

東京・内幸町の東電本社で11年3月30日に行われた記者会見では、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」の記者が吉井氏の質疑を紹介しながら、

「想定外という言い訳は通用しない。何故津波対策を怠ったのか」

と詰め寄ったが、勝俣恒久会長は、

「これまで、地震・津波においては最大限の過去の発生のものを設計基準に入れて、それへの対応を図ってきたつもりだ。しかしながら今回こういう事態を招来したということは、真摯に受け止めて、どうしてこうなったかを含めて充分に調査分析を行いたい」

と述べるにとどまった。

J Castニュース:http://www.j-cast.com/2011/04/04092153.html?p=1

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福島第1原発:「事故起こるべくして起きた」元技術者証言

 東日本大震災の津波で外部電源を失い、放射性物質漏れ事故を起こした東京電力福島第1原発の6号機の建設や他の原子炉の改修などに、米ゼネラル・エレクトリック(GE)関連会社の技術者としてかかわった宮崎県串間市の菊地洋一さん(69)が「当時現場で起きていたことからすれば、起こるべくして起きた」と述べ、同原発の配管工事などの一部がずさんな施工管理下で建設されていたとの見方を明らかにした。毎日新聞の取材に答えた。

菊地さんは1970年代、同原発の建設や改修工事に携わり、6号機は建設の工程管理を担当した。米国から送られてきた設計図はミスが多く、一つの配管で10回以上の変更を余儀なくされたこともあった。配管内に1.8センチの出っ張りを見つけ、「蒸気の流れが変わり配管が傷みやすくなる」と上司に訴えた。しかし、国の検査後で、工程が遅れてしまうとして、東電に伝えられないまま放置された。

日本の原発メーカーから耐震性について質問を受け、GE本社に問い合わせたが明確な答えが返ってこないこともあった。「そもそもGEは地震について十分に考えて設計していなかった」と菊地さんは振り返る。

6号機を完工し帰任しようとしたころ、別の原子炉の圧力容器につなぐ給水用配管の改修工事を任された。「2号機か3号機だった」と菊地さん。配管は全面にわたりひび割れしていた。「設計ミスが原因だった。人間は誤りをおかすが、それが許されないはずの原発でも同じことが起きていた」。改修工事で圧力容器内に入ったが、一時的に白血球の数値が減少。悪条件下の作業だと実感した 「当時は、社内で原発の危険性を指摘しても聞き入れられず、会社を辞めて国に訴えても通じなかった」と唇をかむ。

79年に米スリーマイル島の原発事故が起きたこともあり、80年に退社。50歳を過ぎたころから反原発運動に取り組むようになった。

原発は政治家や官僚、電力会社などによって推進され、国民は蚊帳の外だった。でも地震や津波はどこでも起きる。今こそ、一人一人が原発について考える時だ」と話した。【関谷俊介】

毎日新聞:http://mainichi.jp/select/biz/news/20110401k0000m040179000c.html

原発の検査データ改ざんやトラブルの隠蔽(いんぺい)などの不正が続々発覚した東京電力で役員十七人が自民党の政治資金団体「国民政治協会」に二〇〇六年の一年間だけで二百七十一万円の献金をしていたことが本紙の調べで分かりました。

国民政治協会が総務省に提出している政治資金収支報告書によると、二十六人いる役員のうち、会長と社長、六人いる副社長は全員が献金を行っています。

田村滋美会長、勝俣恒久社長がともに最高額の三十万円、六人の副社長は二十四万―十二万円、常務取締役が十二万―七万円などと、役職により献金額にランクがあるのも特徴です。

電力会社は、ガス会社、銀行などとともに公共性があるため、企業としての献金は行われていません。しかし、こうした事態は事実上の企業献金にほかなりません。

東京電力による原発の安全にかかわる検査データの改ざんなどの不正は、原発が二百三十三
件、火力、風力を合わせると三千八百五十二件が報告されています。

なかには、原子炉で重大事故が起きたときに作動するポンプが故障していたのに、検査時には正常に見せかけて検査官をごまかすなどの重大な不正もありました。

今年七月の新潟県中越沖地震では、被害を受けた柏崎刈羽原発近くに地震を起こす断層があることを認識していたにもかかわらず、過小評価し耐震設計していました。安易な原発立地と甘い耐震設計で国から認可を受けていました。

不正続出の東京電力 役員半数超、自民に献金 本紙調べ

2007年9月16日(日)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-09-16/2007091615_01_0.html

想定外の事と言い張ってますが正しく人災に思えてくる内容です。 自民原発党に多いなる責任ありますな。 

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